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「区分所有者又は占有者」と「区分所有者等」との違いについて

管理規約

  • マンションタイプ :
    単棟型
  • マンションの戸数 :
    51〜200戸
  • 竣工年 :
    〜2000年

現在、管理規約の見直しをしているところです。
標準管理規約の条文を読んでいて分からないところがあるので、質問します。

1 標準管理規約第66条(義務違反者に対する措置)に、「区分所有者又は占有者」という言葉が出てきます。
「占有者」は、「区分所有法第6条第3項の占有者をいう。」と標準管理規約第2条第3号に書いてあります。
そこで、区分所有法第6条第3項を見ると「区分所有者以外の専有部分の占有者」となっています。稲本・鎌野「コンメンタールマンション区分所有法(第3版)」(56頁)を捲ると、「専有部分の賃借人(または転借人)のほか、使用借人、同居人、権限なき占有者(不法占拠者)が含まれる。」とあります。

2 ところで、標準管理規約第66条の次の条文である第67条(理事長の勧告及び指示等)にいくと、「区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人(以下「区分所有者等」という。)」という定義文が出てきます。

3 ここで疑問が生じました。
「占有者」に借人や同居人が含まれるのであれば、66条の「区分所有者又は占有者」と67条の「区分所有者等」とは、具体的にどう違うのでしょうか。
コンメンタールの解説だけで考えると、67条の「区分所有者等」には「不法占拠者」が含まれていないので、不法占拠者に対しては67条に基づく勧告・指示・警告ができないということでしょうか。それもおかしな話しです。

また、66条と67条は違反者への対応という趣旨を同じくする条文なのに、対象者を敢えて異なる定義にしている理由はどこにあるのでしょうか。

細かな話しで申し訳ありませんが、改正条文を作成する際、「区分所有者又は占有者」と書くか、それとも「区分所有者等」と書くか、迷うことが多々あります。
どなたかご存知の方がいらっしゃれば、ご教示をお願いします。

みんなの回答

ご質問のポイントは「不法占拠者」が入るか入らないかの差は何ですか?と読み取りましたがよろしいでしょうか。
それであれば、67条は2項に「2 区分所有者は、その同居人又はその所有する専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が前項の行為を行った場合には、その是正等のため必要な措置を講じなければならない。」とあるように、『区分所有者の責任』を明らかにするためのものであり、「不法占拠者」には区分所有者との関係が無いと考えているからだと思います(「不法」に「占拠」する者なので)。
もちろん不法占拠者に対する対抗はご存じの通り66条に規程されておりますので問題無いと思われます。

お返事ありがとうございました。

この週末、無い知恵を絞っていろいろ考えてみたのですが、
有為な相違は見つけられないまま終わってしまいました。

ネット検索していると、マンション管理士かつ弁護士という方のブログに行き着きました。
標準66条で引用する区分所有法57条と、標準67条との相違を詳しく解説されていて、
要約すると、
区分所有者や占有者の同居人(夫が区分所有者である場合の妻)は、独立の占有者ではなく占有者を補助しているにすぎない占有補助者と考えられる。
占有補助者が共同生活の秩序を乱す行為等を行った場合、占有者(夫)に対して請求をすれば足り、占有補助者(妻)まで相手方とする必要はない。
しかし、標準67条は、「占有補助者も相手方になることを明示する」ことで、占有補助者が共同生活の秩序を乱す行為等を行うことを「抑制する」ことを目的にしていると考えらる。
(出典元:「区分所有法57条と標準管理規約(単棟型)67条にはどのような違いがありますか」 (mansionbengo.jp))
というものでした。(「 」は当方挿入)

妻を占有補助者として占有者とは別枠に扱うとなると、コンメンタールの解説とは若干ずれてしまいますが、結局は「 」で示した部分に意義があるのかなと。
要するに、「占有者」だけでは誰が含まれるのか分かりにくいので、家族も勧告・指示・警告の対象になりますよ(と明示して)、だからよく心得てみんな変なことはしないでくださいね(と抑制する)ということでしょうか。

と、皆さんのご意見をお伺いしながら、上記のような結論に至りました。

貴重なご意見を賜り、ありがとうございました。

topさんこんにちは。いろいろお調べになってご自身の結論は出ているようなので蛇足かとは思いましたが、最後に少し言い方を変えて参考まで。
「不法占拠者」に対する区分所有者や管理組合が言うべきことは「私たちのマンションから出て行きなさい」であって、それは区分所有法57・60条による標準管理規約66条に記載されている。
かたや管理規約67条は規約違反や秩序を乱す行為の是正=生活(占拠)を続けて貰う為の決めであるため、「不法占拠者」を対象とすることは不適当。 
表現は違うのですが、上記のような説明をマンション管理士の過去問の解説(だったと思います)で見たことがあります。
失礼いたしました。

重ね重ねありがとうございました。
しっかりと論点を突いてご回答いただき、大変参考になりました。

私がモヤモヤしているのは、例えば、賃貸借契約終了後にも立ち退かずに居座っているような不法占拠者がいたとすれば、
彼らがゴミ出しルールに違反しても、契約期間中なら規約67条1項に基づく勧告等が可能なのに、不法占拠者になった途端にできなくなってしまうことになります。(あくまでも文理上の話しです。)
一方で、区分所有法57-60条は、共同利益違背行為者に対する措置なので、仮に不法占拠との誹りを受けていても、迷惑をかけず慎ましく暮らしてさえいれば、ごみ出しルールの違反くらいでは発動できません。(不法占拠は貸与人と借人との関係に収斂され、それをもって共同の利益に違背するとまでは言えないから。)
あまりにもアンバランスです。

モヤモヤはほかにもあります。
例えば、規約67条は、第3項で忽然と「第三者」を登場させ、区分所有者等もろとも彼らの不法行為に対する行為の差止めや、更には訴えまで認めています。
不法行為が共同利益違背行為を包含するのは自明なので、訴えの対象を区分所有者等に限れば、明らかに法57条と被っています。(そう書いている解説書もあります。)
ということは、「区分所有者及び占有者」に対する差止めの訴えは総会の決議に基づかねばならないが、「区分所有者等」に対する差止めの訴えは理事会の決議だけでよいということになります。
これも分かりにくい規定です。

これを、共同生活からの排除を目的とする場合は法57条、共同生活の維持を目的とする場合は規約67条と考えると理屈のうえでは分かりやすいと思いますが、58-60条はともかくとして、57条自体が出ていけ規定とは考え難く、57条の請求によって相手方が改心してしまえばこれまで通りということになりますし、もとより「これまで通り」に収めるのが目的だと言うこともできると思います。
そもそも論として、条文の使い方で目的が変わるというのもファジーです。
おそらくは事の軽重(深刻な場合は法57条、軽い場合は規約67条で。)で決められるものかもしれませんが、ならば不法占拠者の深刻未満軽い場合以上のケースはどうなるんだと、最初のモヤモヤに戻ってしまいます。

と、グダグダ不平不満を並べてしまいましたが、多分どこかで大きな勘違いをしているんだろうと思います。
こんな面倒臭い私ですが、今後ともご指導のほどよろしくお願いします。
最後までお読みいただいてありがとうございました。

TOPさんこんばんは。
よく考察されていて素晴らしいと思いました。67条については同様のご意見も散見いたします。
腹落ちされるかどうか解りませんが、私の理解は下記の通りです。
・標準管理規約ってそもそもこのようにして運営するといいよ、というモデル(法律に沿った物と補完する物)で区分所有者間の取り決めであるので、そもそも不法占拠者を包含して書かれた物では無い。不法占拠者に守らせるためのルールでも無い。
・ただ、法律に基づく条文(66条とか47条9とか)があるので、用語の定義を法律に基づく物にしている。コンメンタールの解説も「法律上の定義は不法占拠者を含む」と言っているが、本来、不法占拠者に対する対抗は民法上の所有権に基づいた区分所有者による返還請求権や妨害排除請求権が通常であるので、不法占拠者を対象とすることを主眼とするための解説とは推定しにくい。
・対して67条は法律を補完して理事長の役割を明らかにするもので、法律に基づいた条文ではない。総会決議による手続きを経ずして秩序が保てるように区分所有者間の約束を決めた物なので、本来論に立った対象を記載している。
「第3者」が出てくるのは「敷地および共用部分における不法行為」だから(不法占拠者は殆どの場合専有部分)。「そういう人が出てきた場合、(本来は区分所有者全員だけど)措置をとるのは理事長の役割と決めるし認めるからね」という決め。
こんな感じで私としては納得しているのですが、TOPさんは如何でしょうか?長々と失礼いたしました!
 
オマケですが、これを書いていて66・67条よりは47条9の「引き渡し請求の訴えを起こすときは占有者にあらかじめ弁明する機会を与えなければならない」ってのが気になってきました。占有者が不法占拠者含む、となるとこちらの方が説明が付かない気がします。細かく見ていくと色々出てくるのかもしれませんね。勉強になりました。ありがとうございます!

次々と為になるお話しを頂き、ありがとうございました。

かば先生のお話しをお伺いしているうちに、占有者に不法占拠者を含むというのはあくまでも講学上の話しであって、現実の法適用面では占有者=適法占拠者のケースが殆どであり、まずはありもしないような専有部分の「不法占拠者」については、標準管理規約の改正を検討するうえでは殆ど考慮する必要はないのではないかと思うようになりました。

先に例を上げた賃貸借契約終了後の居直り貸借人についても、契約の満了や解除を争っている場合は、適法占拠者と推定しても構わないわけですし、駐車場の片隅に住み着いてしまったホームレスのような共用部分の不法占拠者は仰る通り67条で対応できます。
実際、標準管理規約にも「占有者」という言葉は数か所しか出てきません。例えば規約第5条第2項などは、不法占拠者を含むと考えると成り立たないような気がします。

ご指摘のあった規約第47条第9項の弁明ですが、
区分所有法第60条が占有者に弁明させろとしているので、法律通りのことを言っているまでだと通常は思われますが、
これが不法占拠者であった場合はどうかということになると(なるほどと思ったので考えてみました。)、
法60条自体が「契約の解除」とそれに基づく「引渡し」を請求できるとする規定なので、そもそもが占有者に占有権原のあることを前提にしていること、
また、区分所有法第44条第1項が「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者」(権原のある占有者)に限って意見陳述権を認めていることからみても、
法60条に基づいて弁明できる占有者は、無権原の不法占拠者は想定していないと解釈することが可能だと思います。
(なお、手持ちの資料ではこれを裏付けるものは見当たりませんでした。)

ということは、結局「区分所有者及び占有者」と「区分所有者等」とは限りなく一致する概念になってしまいます。
仮に差異があったとしても、適用事案に応じて適宜解釈し、「占有者」に不法占拠者を含めたり含めなかったりしていくしかないのかなということで、モヤモヤが多少薄くなってきました。(勝手に納得しているだけですが…。)

これもかば先生の鋭いご指摘のお陰です。レスポンスもよく、ご指摘の内容にも大変感服しました。
今後ともよろしくお願いいたします。

こちらこそいろいろありがとうございます。勉強になりました。
どちらかと言うと混乱、というか考察の元となったのは法6条第3項の占有者の解釈ですかねぇ。区分所有法上は第六条で区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない、として後の六十条の出て行け条文に結びつけてるのは理解出来るのですが、その構成を区分所有者間の決め事である管理規約に持ち込んでいる(2条&66条)のでムリが出ちゃったという私流の解釈に落ち着きました。
ちなみにもやもやされていた「居すわり不法占拠者」ですが、私ももやもやしながら考えたのですが、不法占拠者はそもそも共用部分を使用する権利を失っているので、3項の「第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったとき」に該当して、『共用部分を勝手に使うなら訴えますよ!』という理事長の出番なのかな?と思いました。
と、いろいろ関連して考察することも出来て、とても勉強になりましたです。どうもありがとうございました!

期限切れの賃借人は共用部分の使用権原がなくなるから67条3項の第三者に含まれるってことですか。
なるほど。面白い発想ですね。いや~、いろいろ為になりました。
本当にありがとうございました!

第66条は、『区分所有者又は占有者が建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合』に理事長が訴訟を起こせるもので、「共同の利益に反する」比較的軽い事案ですので、実際に「共同の利益に反する」行為をした本人を対象とします。

第67条では、『区分所有者等が規約や細則に違反した時、区分所有者等や第三者が敷地や共用部分で不法行為を行った』時に訴訟が起こすもので、基本的に不法行為に対して実際に部屋を所有する区分所有者が対象となります。

早速のご回答、ありがとうございました!
すごく早いですね。びっくりしました。

ところで、66条は区分所有法57~60条の規定に基づいて、総会の普通決議又は特別決議によって必要な措置をとることができるとなっているので、私の理解の範囲内では、
法57条は、行為の停止、結果除去、予防措置で、相手方は区分所有者及び占有者
法58条は、専有部分の使用禁止で、相手方は区分所有者
法59条は、区分所有権の競売で、相手方は区分所有者
法60条は、契約解除と専有部分引き渡しで、相手方は占有者
と、かなり重大な深刻な事案であり、また、同居人が乱暴者であって共同生活上の障害が著しい場合でも訴えられるのは同居人ではなく、区分所有者そのものではないでしょうか(例えば法58条)。

次に、67条は、理事会の決議で訴えることができるので、むしろこちらのほうが軽い事案のような気がします。
また、区分所有者ではなく、「区分所有者等に対し(67条1項)」、是正等のための必要な勧告、指示、警告をできると規定しているので、こちらこそ行為者本人を対象にしているのではないでしょうか。

結局、行為の主体や態様、その目的によって異なるというより、
66条は、区分所有法上の制度を引用しているので、区分所有法57~60条に「区分所有者」と「占有者」の二者しかでてこないいから「区分所有者又は占有者」と括った。
67条は、区分所有法を離れ、管理規約で理事会限りで行えるよう設えたものなので、「占有者」といった法を借用した漠然とした言い方ではなく、ちょっと詳しく書いてみたといった形式論ではないかという気がしますが、どう思われますか。
(要するに、67条の「区分所有者等」を「区分所有者又は占有者」と置き換えても、殆ど変わらないのではないかと訝っています。)
ただし、エビデンスは全くありません。

第66条は、『区分所有者又は占有者が建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合』に理事長が訴訟を起こせるもので、「共同の利益に反する」比較的軽い事案ですので、実際に「共同の利益に反する」行為をした本人を対象とします。

第67条では、『区分所有者等が規約や細則に違反した時、区分所有者等や第三者が敷地や共用部分で不法行為を行った』時に訴訟が起こすもので、基本的に不法行為に対して実際に部屋を所有する区分所有者が対象となります。

早速のご回答、ありがとうございました!
すごく早いですね。びっくりしました。

ところで、66条は区分所有法57~60条の規定に基づいて、総会の普通決議又は特別決議によって必要な措置をとることができるとなっているので、私の理解の範囲内では、
法57条は、行為の停止、結果除去、予防措置で、相手方は区分所有者及び占有者
法58条は、専有部分の使用禁止で、相手方は区分所有者
法59条は、区分所有権の競売で、相手方は区分所有者
法60条は、契約解除と専有部分引き渡しで、相手方は占有者
と、かなり重大な深刻な事案であり、また、同居人が乱暴者であって共同生活上の障害が著しい場合でも訴えられるのは同居人ではなく、区分所有者そのものではないでしょうか(例えば法58条)。

次に、67条は、理事会の決議で訴えることができるので、むしろこちらのほうが軽い事案のような気がします。
また、区分所有者ではなく、「区分所有者等に対し(67条1項)」、是正等のための必要な勧告、指示、警告をできると規定しているので、こちらこそ行為者本人を対象にしているのではないでしょうか。

結局、行為の主体や態様、その目的によって異なるというより、
66条は、区分所有法上の制度を引用しているので、区分所有法57~60条に「区分所有者」と「占有者」の二者しかでてこないいから「区分所有者又は占有者」と括った。
67条は、区分所有法を離れ、管理規約で理事会限りで行えるよう設えたものなので、「占有者」といった法を借用した漠然とした言い方ではなく、ちょっと詳しく書いてみたといった形式論ではないかという気がしますが、どう思われますか。
(要するに、67条の「区分所有者等」を「区分所有者又は占有者」と置き換えても、殆ど変わらないのではないかと訝っています。)
ただし、エビデンスは全くありません。

ご質問のポイントは「不法占拠者」が入るか入らないかの差は何ですか?と読み取りましたがよろしいでしょうか。
それであれば、67条は2項に「2 区分所有者は、その同居人又はその所有する専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が前項の行為を行った場合には、その是正等のため必要な措置を講じなければならない。」とあるように、『区分所有者の責任』を明らかにするためのものであり、「不法占拠者」には区分所有者との関係が無いと考えているからだと思います(「不法」に「占拠」する者なので)。
もちろん不法占拠者に対する対抗はご存じの通り66条に規程されておりますので問題無いと思われます。

お返事ありがとうございました。

この週末、無い知恵を絞っていろいろ考えてみたのですが、
有為な相違は見つけられないまま終わってしまいました。

ネット検索していると、マンション管理士かつ弁護士という方のブログに行き着きました。
標準66条で引用する区分所有法57条と、標準67条との相違を詳しく解説されていて、
要約すると、
区分所有者や占有者の同居人(夫が区分所有者である場合の妻)は、独立の占有者ではなく占有者を補助しているにすぎない占有補助者と考えられる。
占有補助者が共同生活の秩序を乱す行為等を行った場合、占有者(夫)に対して請求をすれば足り、占有補助者(妻)まで相手方とする必要はない。
しかし、標準67条は、「占有補助者も相手方になることを明示する」ことで、占有補助者が共同生活の秩序を乱す行為等を行うことを「抑制する」ことを目的にしていると考えらる。
(出典元:「区分所有法57条と標準管理規約(単棟型)67条にはどのような違いがありますか」 (mansionbengo.jp))
というものでした。(「 」は当方挿入)

妻を占有補助者として占有者とは別枠に扱うとなると、コンメンタールの解説とは若干ずれてしまいますが、結局は「 」で示した部分に意義があるのかなと。
要するに、「占有者」だけでは誰が含まれるのか分かりにくいので、家族も勧告・指示・警告の対象になりますよ(と明示して)、だからよく心得てみんな変なことはしないでくださいね(と抑制する)ということでしょうか。

と、皆さんのご意見をお伺いしながら、上記のような結論に至りました。

貴重なご意見を賜り、ありがとうございました。

topさんこんにちは。いろいろお調べになってご自身の結論は出ているようなので蛇足かとは思いましたが、最後に少し言い方を変えて参考まで。
「不法占拠者」に対する区分所有者や管理組合が言うべきことは「私たちのマンションから出て行きなさい」であって、それは区分所有法57・60条による標準管理規約66条に記載されている。
かたや管理規約67条は規約違反や秩序を乱す行為の是正=生活(占拠)を続けて貰う為の決めであるため、「不法占拠者」を対象とすることは不適当。 
表現は違うのですが、上記のような説明をマンション管理士の過去問の解説(だったと思います)で見たことがあります。
失礼いたしました。

重ね重ねありがとうございました。
しっかりと論点を突いてご回答いただき、大変参考になりました。

私がモヤモヤしているのは、例えば、賃貸借契約終了後にも立ち退かずに居座っているような不法占拠者がいたとすれば、
彼らがゴミ出しルールに違反しても、契約期間中なら規約67条1項に基づく勧告等が可能なのに、不法占拠者になった途端にできなくなってしまうことになります。(あくまでも文理上の話しです。)
一方で、区分所有法57-60条は、共同利益違背行為者に対する措置なので、仮に不法占拠との誹りを受けていても、迷惑をかけず慎ましく暮らしてさえいれば、ごみ出しルールの違反くらいでは発動できません。(不法占拠は貸与人と借人との関係に収斂され、それをもって共同の利益に違背するとまでは言えないから。)
あまりにもアンバランスです。

モヤモヤはほかにもあります。
例えば、規約67条は、第3項で忽然と「第三者」を登場させ、区分所有者等もろとも彼らの不法行為に対する行為の差止めや、更には訴えまで認めています。
不法行為が共同利益違背行為を包含するのは自明なので、訴えの対象を区分所有者等に限れば、明らかに法57条と被っています。(そう書いている解説書もあります。)
ということは、「区分所有者及び占有者」に対する差止めの訴えは総会の決議に基づかねばならないが、「区分所有者等」に対する差止めの訴えは理事会の決議だけでよいということになります。
これも分かりにくい規定です。

これを、共同生活からの排除を目的とする場合は法57条、共同生活の維持を目的とする場合は規約67条と考えると理屈のうえでは分かりやすいと思いますが、58-60条はともかくとして、57条自体が出ていけ規定とは考え難く、57条の請求によって相手方が改心してしまえばこれまで通りということになりますし、もとより「これまで通り」に収めるのが目的だと言うこともできると思います。
そもそも論として、条文の使い方で目的が変わるというのもファジーです。
おそらくは事の軽重(深刻な場合は法57条、軽い場合は規約67条で。)で決められるものかもしれませんが、ならば不法占拠者の深刻未満軽い場合以上のケースはどうなるんだと、最初のモヤモヤに戻ってしまいます。

と、グダグダ不平不満を並べてしまいましたが、多分どこかで大きな勘違いをしているんだろうと思います。
こんな面倒臭い私ですが、今後ともご指導のほどよろしくお願いします。
最後までお読みいただいてありがとうございました。

TOPさんこんばんは。
よく考察されていて素晴らしいと思いました。67条については同様のご意見も散見いたします。
腹落ちされるかどうか解りませんが、私の理解は下記の通りです。
・標準管理規約ってそもそもこのようにして運営するといいよ、というモデル(法律に沿った物と補完する物)で区分所有者間の取り決めであるので、そもそも不法占拠者を包含して書かれた物では無い。不法占拠者に守らせるためのルールでも無い。
・ただ、法律に基づく条文(66条とか47条9とか)があるので、用語の定義を法律に基づく物にしている。コンメンタールの解説も「法律上の定義は不法占拠者を含む」と言っているが、本来、不法占拠者に対する対抗は民法上の所有権に基づいた区分所有者による返還請求権や妨害排除請求権が通常であるので、不法占拠者を対象とすることを主眼とするための解説とは推定しにくい。
・対して67条は法律を補完して理事長の役割を明らかにするもので、法律に基づいた条文ではない。総会決議による手続きを経ずして秩序が保てるように区分所有者間の約束を決めた物なので、本来論に立った対象を記載している。
「第3者」が出てくるのは「敷地および共用部分における不法行為」だから(不法占拠者は殆どの場合専有部分)。「そういう人が出てきた場合、(本来は区分所有者全員だけど)措置をとるのは理事長の役割と決めるし認めるからね」という決め。
こんな感じで私としては納得しているのですが、TOPさんは如何でしょうか?長々と失礼いたしました!
 
オマケですが、これを書いていて66・67条よりは47条9の「引き渡し請求の訴えを起こすときは占有者にあらかじめ弁明する機会を与えなければならない」ってのが気になってきました。占有者が不法占拠者含む、となるとこちらの方が説明が付かない気がします。細かく見ていくと色々出てくるのかもしれませんね。勉強になりました。ありがとうございます!

次々と為になるお話しを頂き、ありがとうございました。

かば先生のお話しをお伺いしているうちに、占有者に不法占拠者を含むというのはあくまでも講学上の話しであって、現実の法適用面では占有者=適法占拠者のケースが殆どであり、まずはありもしないような専有部分の「不法占拠者」については、標準管理規約の改正を検討するうえでは殆ど考慮する必要はないのではないかと思うようになりました。

先に例を上げた賃貸借契約終了後の居直り貸借人についても、契約の満了や解除を争っている場合は、適法占拠者と推定しても構わないわけですし、駐車場の片隅に住み着いてしまったホームレスのような共用部分の不法占拠者は仰る通り67条で対応できます。
実際、標準管理規約にも「占有者」という言葉は数か所しか出てきません。例えば規約第5条第2項などは、不法占拠者を含むと考えると成り立たないような気がします。

ご指摘のあった規約第47条第9項の弁明ですが、
区分所有法第60条が占有者に弁明させろとしているので、法律通りのことを言っているまでだと通常は思われますが、
これが不法占拠者であった場合はどうかということになると(なるほどと思ったので考えてみました。)、
法60条自体が「契約の解除」とそれに基づく「引渡し」を請求できるとする規定なので、そもそもが占有者に占有権原のあることを前提にしていること、
また、区分所有法第44条第1項が「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者」(権原のある占有者)に限って意見陳述権を認めていることからみても、
法60条に基づいて弁明できる占有者は、無権原の不法占拠者は想定していないと解釈することが可能だと思います。
(なお、手持ちの資料ではこれを裏付けるものは見当たりませんでした。)

ということは、結局「区分所有者及び占有者」と「区分所有者等」とは限りなく一致する概念になってしまいます。
仮に差異があったとしても、適用事案に応じて適宜解釈し、「占有者」に不法占拠者を含めたり含めなかったりしていくしかないのかなということで、モヤモヤが多少薄くなってきました。(勝手に納得しているだけですが…。)

これもかば先生の鋭いご指摘のお陰です。レスポンスもよく、ご指摘の内容にも大変感服しました。
今後ともよろしくお願いいたします。

こちらこそいろいろありがとうございます。勉強になりました。
どちらかと言うと混乱、というか考察の元となったのは法6条第3項の占有者の解釈ですかねぇ。区分所有法上は第六条で区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない、として後の六十条の出て行け条文に結びつけてるのは理解出来るのですが、その構成を区分所有者間の決め事である管理規約に持ち込んでいる(2条&66条)のでムリが出ちゃったという私流の解釈に落ち着きました。
ちなみにもやもやされていた「居すわり不法占拠者」ですが、私ももやもやしながら考えたのですが、不法占拠者はそもそも共用部分を使用する権利を失っているので、3項の「第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったとき」に該当して、『共用部分を勝手に使うなら訴えますよ!』という理事長の出番なのかな?と思いました。
と、いろいろ関連して考察することも出来て、とても勉強になりましたです。どうもありがとうございました!

期限切れの賃借人は共用部分の使用権原がなくなるから67条3項の第三者に含まれるってことですか。
なるほど。面白い発想ですね。いや~、いろいろ為になりました。
本当にありがとうございました!

回答がありません。